青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

インセプション

先行上映やってるので夜20時からのレイトショーを見に行きました。京都MOVIXにて。テレビCM見たときから「お?」と嗅覚が働いた作品でした。
上映時間142分となかなかの大作。正直ケツが痛い。しかし内容はイイ。とてつもなく良かった。久々に映画見て痺れた。
他人と夢を共有し、他人の潜在意識の中にある秘密を盗む産業スパイのグループが、とある理由から他人の潜在意識の中に新しい想いを埋め込む「インセプション」に挑戦する、って言うのが大筋。別にこの映画多少内容話そうが、本編見るのに何の影響も無いと思うな。ちょっと判りにくく、複雑な設定は内部でたっぷりと時間を取って説明がある。前半はほぼそのための時間となる。前半はちょっとスローな展開の部分が多く、ちょっと退屈感が無いでもないが、良く見てみるとさまざまな複線が張り巡らされていることが最後まで見ると判る。退屈といっても要所要所で不思議でトリックに満ちた夢の世界の映像もある。夢のシーンでのCG合成映像とその音響にはただただ圧巻される。良くこんなアイデア思いつくなーっていう不思議な映像が盛りだくさんだ。映像的にはほんとマトリクス以来の圧倒的な映像を見せてくれた気がした。
後半がこの映画の本番となる「インセプション」の開始。ココからのストーリー、構成、映像はまた圧巻。スピーディーでかつゆっくり(W)、複数の世界が互いにリンクしどんどんディープになっていく映像とストーリー。ちゃんと仕掛けられたタイムリミット的なスリリングな演出。背景に流れる根本的大問題。すべてが巧妙に絡みつつ複雑な展開をしていく。CMで流れている無重力ホテルの映像もこれまたすごい設定と映像。なんとも不思議な映像が展開。最後の最後までいろんな複線を張り巡らせ、カーチェイス、銃撃戦、肉弾戦、無重力戦、雪上戦と派手なアクションを山ほどこなしストーリーは終焉を迎える。
この映画映像もすごくいいがストーリー、構成、仕掛けがとってもいい。複雑な仕掛けと構成の裏にはしっかりしたメインテーマがありディカプリオが熱演。あんたいい男だ。さらにワタナベケンの役がいい。すごくいい役だし、さりげない演技がとてもかっこいい。この二人の不思議な連携、そして主人公コブの過去との確執ってのが2大テーマ。この一見ありがちな二つのテーマを複雑な構成でしっかりと描ききる。いいストーリーだと思う。
ラストも「あー、そこで終わるの!?」的な終わり。ちなみに記憶力の弱い自分だから断言は出来ないがエンドロールを最後まで見てると一番最後にとある曲が流れる。この曲を一番最後に持ってくるところがこの映画最後のメッセージに思える。いろんなことを思わせて映画は終了。観客は当然このラストについて「えー!」と語りたくなっちゃういい仕掛け。
ただ、この映画へんな一発ネタトリック映画と違って別にそのラストを話そうが、トリックを話そうがたいして問題ないと思う。言われたところでこの映画は理解できない。で、見ても「ああ〜なるほどね〜」と思うだけで本編の面白さには何の影響も無いだろう。
大ヒットが予想されるこの映画、ぜひ自分の目で見てもらいたい。