青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

エイリアン

小学生の頃初めてこの映画がテレビ公開されたとき、恐がりだった自分はエイリアン幼生がおなかを突き破るあたりで怖くて怖くて途中で見る事をギブアップした記憶があり、とても印象的な映画だった。当時はお化け屋敷から泣いて飛び出すほど恐がりだったのよ。それ以来これといって見る機会もなく今に至ったわけで。
今見てみるとさすがに怖さは全く感じないわけで。SFメカデザインは正直そんなに目を見張るほどでもない。作られた年代(1979)だと考えれば頑張ってはいるんだろうが。それよりはやはりギーガーのデザインがやはり今見ても新鮮。特にフェイスハガー、幼生のsfxがすごく気持ち悪くていい。フェイスハガーの指?の生々しさやしっぽの描写、おなかを破ってこんにちわの幼生君のアップや走り去るところなどこの映画の最大の見所じゃないだろうか。アッシュの切り株描写も悪くない。
あとこの映画はホラー映画ということは知識でよく知ってたが、想像以上にホラーだった。物語の構成が完全に密室での理不尽殺人鬼もの。演出も典型的なホラー。時々「ガン!」と大きな音を立てて客をびっくりさせ、なんでもないよーといったん観客を安心させた直後のエイリアン登場とか定番のホラー演出だよね。登場人物の理不尽な突っ込み入れたくなる行動もまさにホラー。なんでやねん!って動きが多い。特にこの物語の要所要所で出てくる猫ちゃんには、正直なぜ??の嵐。あまりにこの世界観では浮いた、映画演出的な小道具にしか見えないのが気になってしょうがなかった。終盤に猫を探すリプリーとか正直この状況で…と思ってしまう。
あとやっぱりエイリアン完全体も今となっては出落ち感が強い。初代らしくその全貌はほとんど作中で語られる事は無く、あくまで正体不明、神出鬼没、凶悪とダークヒーローの典型的な要素を持った描写。その割にどことなくコミカルさを感じるのはなぜ?2回目の出現(ダクトの中)のシーンとか「ばぁ!」って感じで思わず笑ってしまった。ラストで隙間にはまって寝ている?エイリアンも「何でそんなとこにはまってるン!」と突っ込みを入れずにいられなかった。
映画としてはすごく手堅いホラー映画をギーガーの美しく先進的なデザインで彩った映画という感じか。ホラー苦手人間には今でも十分に通用する映画だと思う。エポックメイキングである事は確かだ。若きシガニーウィーバーのケツと乳首が拝めるのも悪くない。

ちなみに見たのは当然BD。ディレクターズカット版。画質は問題なく綺麗。ノイズ感を減らしてクリアな画像でした。