青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

ゼルダとダークソウルのスタンスの違い

ゼルダもダークソウルもTPSスタイルのアクションRPG。作り込まれた箱庭世界内で敵を倒しダンジョンを突破し、ボスを倒し、装備やキャラを成長させクリアを目指すゲーム。ジャンル的には同じジャンルに属するゲームだ。
しかしながら両ゲームをプレイしたときの自分の感じた物はまるで別物。難易度的にはおそらく圧倒的にDSが上。序盤から同じ場所を何度とやらされる。ゼルダは今のところそこまできつい局面もなく難易度もわかりやすく、操作はゲーム内のキャラと一致するようなI/Fを持ち、シナリオを進めることで少しずついろんな物を学習できるように作られている。
しかしながら少なくても自分にとってゲーム世界への没入度は圧倒的にDSが上。気がついたら4-5時間があっという間に過ぎている。ゲーム中は本当にその世界で戦ってるかのごとく周りがわからなくなる感覚。操作をしているだけで感じられる喜び。それは自分が思った操作をほぼトレースできるぶれのなさから来ていると感じる。DSにはそういう魅力が満ちあふれていた。
それに比べてゼルダはまるで没入感がない。アナログコントローラーと言う不安定なデバイスによっていくら操作を繰り返しても一体感が得られない、そしてすぐに勝手に演劇を始めるまるで糸のついた人形を必死で操ってる感覚。リンクはリンクであり決して自分ではない。


さらに両者には難易度の作り方のスタンスがまるで違うことがわかる。
DSはその難易度の構成は非常に明確。常に目の前の敵達を撃破しより深い深淵に向かう。ただそれだけである。謎解きもない。ストーリー展開もほぼ無い。延々と繰り返される戦闘を進めることがダンジョンを制覇することと同意である。進めばどんどん現れる難敵、難所をある程度の物理現象を再現された箱庭フィールドで考え得るどんな手段を用いてでもとにかく撃破していけばいいのがこのゲームの肝である。とにかく敵のライフを0にする、または排除さえする事さえできれば良く、回答はいくらでもある。純粋な手先のアクションで切り抜ける、装備を鍛えごり押しで倒す、魔法などを駆使する、フィールドを駆使する、スナイプする、無視する、隠れてやり過ごす、同士討ちを狙う、仲間に助けてもらう、その全てを組み合わせる。敵一匹一匹に自分なりの戦術を検討できそれを試し、敵の方が上だと自分が殺される。殺されたら冷静に戦術を反省し新たな戦術で局面に挑む。基本的にその繰り返しがこのゲームである。そこには自分で考えた、トライした物が敵より上回っていれば勝利し、駄目なら負けると言う対戦ゲームにも似た駆け引きが常に続くわけだ。プレイヤーは常に考えること、より洗練されたアクションを行うことを要求され、それらの繰り返しで得た物が確実にその世界での自由度の高さ=強さとなって感じられる作りになっている。より強大な敵、より困難な状況を求めそれを撃破することでカタルシスを得る。バトルジャンキーな世界だ。


ゼルダは何が違う?と思うがスタンスがまるで違う。上でも書いたがゼルダは人形劇なのだ。人形劇の人形を台本通りに延々と操作する。ただし台本は非公開だけどね、って感じだ。戦闘は一見自由にできる感じだが基本的にこの敵はこういう風に倒さないと駄目よ、というアクションが決まっておりそれを踏襲できないと勝てない作り。敵一体一体にそういう明確な攻略法が決まっており、基本誰が相手をしても同じ戦闘になってくる。鍛練によるそのアクションをやる精度、と装備による手数の減少のみが存在する。
ダンジョンの仕掛けも完全に人形劇。全てにおいて完全に正解のルート、正しい手順、正しい操作が存在し、それを見つけ出し、正確にトレースできれば突破となる。基本的に解法は一つしかない。しかしここでもアナログコントローラーや勝手な視点移動、という直接ゲーム世界とは関係ない部分に悩まされることになり、いちいち現実に引き戻され、さらに逃げ道のない絶望感に打ちのめされる。その場所を制作者の意図通りに操作できない限り絶対に許してもらえないのだ…。ただただ同じチャレンジを精度だけ求められ続ける。故にすぐに飽きる。突破したときも「やった!!!」ではなく「やっとできたよ、とほほ…」って感じでそこには自分の力でやり遂げた、克服した感が余り感じられないのだ。綺麗なリンクを延々と演じるために様々なミニゲームをやり続けるゲーム。それが今のゼルダの伝説というゲームの本質だろう。


こうしてみるとDSとゼルダはまるでジャンルの違うゲームだと言うことが明確になる。RPG的味付けのバトルアクションゲームのDS。ミニゲーム突破型アクションアドベンチャーゲームゼルダの伝説。ここまで違う物を比べること自体が無粋に思えてくる。
自分はDSが圧倒的に好き。ただそれだけだろう。


さらにぱっと見にたようなゲーム、オブリビオン(スカイリム)も比較してみたらおもしろそうだ。見た目にてるがこれもまた違う味わいのゲームだし。最近触ったゲームではDS二近いのはバットマンって期がする。いずれやってみよう。