青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

TM-NETWORK TheBeginingoftheend

TM-NETWORKと言えば80〜90年代にメインの活動をしていたバンド。1994年に一旦プロジェクト終了して世間的にはたぶんここで終わっているバンドだが、実際のところは1995年から活動再開。シーンをアンダーグラウンドに持っていきメジャーではほぼ活動を行わず一般系列とは違う流通経路でアルバムの発表、たまにライブなどを地味に行っていた。その後2008年に小室が捕まっちゃったりして完全に途絶えかけてたが、それ以外の関係者でライブは続き、2012当たりからまた活動を再開。これを切っ掛けに今回のプロジェクトが始まった。さらに小室の嫁の入院や、ウツの入院などを経ていろんな意味で吹っ切れたTMがここにある。
僕は実際には中学の頃、アルバムでいえばたぶんSelfControlあたりからTMと出会っていた。そのころからCDレンタル屋でアルバムを借りてカセットテープにダビングし擦り切れるまで聞いてたものだ。その後解散で涙し、復活でなんじゃそら?とか思いつつ地味に追っかけ続けていた。自分の中の音楽の好みはEDMからはかけ離れいろんな温覚を聴き、最近ではメタル〜ハードロックから初期ロックへ回帰していってしまっていたが、TMの音楽は地味に聞き続けていた。新作が出ればこまめに買っていたし。しかしながら彼らの活動のメイン時期は島根の片田舎でゲーム追い回していたオタク少年だった自分は当然大阪やら東京やらで繰り広げられるライブなど一度も行ったこともなく、京都に出てきてからライブビデオなどを購入してみる程度であった。京都に出たころにはすでに終了時期だったのですでにTM自体は下火になっていた。
でなんだかんだで約30年。この年になってなぜかTMのライブを見に行くチャンスを得たわけだ。俺氏に感謝。
しかもこの名古屋のセンチュリーホールの舞台。最前列と演者がすごく近い。ウツから最前列までたぶん2Mもない。そんな距離感で演奏されるライブ。そのライブのなぜか中央2列目というほぼ目の前状態での参加。目の前に30年間聞き続けた、見続けた、箱の中にしかいなかった3人がいる。なんだこりゃ。
しかしさすがにTMのファンは既にみな40代前後と言うある意味高齢者wみんなすっげー落ち着いている。ライブ前も会場は静か。みんな座れる場所で座って落ち着き払い、入り口で並んでいるのはグッズのほしい一部の人間のみ。みんな全く並ばない。そりゃ全席指定だしね。あわてる必要なんかないからね。開場したってみんな落ち着き払っている。我先にと入っていくような人はおらず、むしろ開演まで一時間あるしみんなまったり。ほんと落ち着き払っているわ。40代にもなれば来てる客にカップル的なのは少なく、どう見ても家族連れ。あとは年季の入ったファンのような人たち。でもみんな静かwこれで盛り上がるのか???と疑問を持つ。実際自分らも幕があくまでは疲れ果てて椅子に座って寝てた。
会場が暗くなり始めると座っていた全員がぞろぞろと立初める。で3人がステージに上がってきた瞬間から拍手と叫び声。ここからはみんな40代じゃなくなるんだ。
シングルLOUDの世界観で組まれたステージ。一曲目はそのまま「LOUD」(新曲)だ。TMの三人はLOUDのビデオで見せた白くてグレーのラインが入ったスーツ姿。なんだろう。この変な感覚。生の3人が目の前にいるんだが、なんとも夢でも見ているような非現実感。低音爆音が胸をつんざく。盛り上がる周りをよそに一曲目始まってすぐに僕は感極まって自然に涙が出ていた。なんの気持ちも浮かばないし、心にはっきりわかる感情は何も湧き出てこない。それなのになぜか涙が出ていた。その衝動は2〜3分で治まりあとは自然に見れた。
2曲目以降も基本的にDRESS2からの選曲となっていた。よく知ってるあの曲たちが最新のEDMミックスとなって爆音で演奏される。目の前で往年のくねくねダンスを踊るウツ。相変わらず何を演奏しているのか全く分からないキネさん。キーボードの要塞に囲まれている先生。僕が知っている、今まで見てきたままの3人の姿だった。最前列周りの熱心なファンたちのような浮かれっぷりは自分には到底無理で割と冷静にいろんな所を見たり聞いたり叫んだりしてた。
途中でキネさんのアコギのピックアップが音を拾わない事件なんてあったが、それもキネさんのキャラにあってて面白かった。あと後半のキネさんの動かないロボットっぷりとさらに何演奏してるかわからない、っていうか演奏してないっぷりが自分の中でツボに入りまくってしまった。さすが金爆の師匠。
ステージは一つのシナリオに沿って完全に構成されていて、完全に完成された形で提供された。途中MCすらなくメッセージ性はおなじみの寸劇演出で表現される。おそらくキャロルに繋がるストーリー展開。キャロル出生の秘密をこのステージで展開。キャロルを地球に送り出したところでステージは閉幕。アンコールすらないこの計算されたステージ構成。完全にショーである。

2時間のステージいっぱい叫んで楽しませてもらいました。正直言うともっと若いころに、自分もTMも。そんなころに見たかったな、って言う後悔の気持ちもわいてくるんですが、今日は今日で完全にブレのないTMワールドを堪能できてよかったです。夢の世界から覚めてみれば実際のところは自分らは40超えたおっさんなわけですよ。しかももう足とか全身ボロボロ。ただただ疲労が。これから車で2時間以上。京都まで帰らねばならない。まぁでも心地よくDRESS2のアルバムを聴きながら帰ったさ。