青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

空飛ぶペンギン10

 彼は目を覚ました。
 眼前には大きな青い空が広がっていた。
 彼はまだ生きていた。
 立ち上がろうとしたが力が無かった。
 もう手を伸ばしてもたどり着くことはできない。
 眼前に広がる世界。
 二人で飛んだあの日がまぶたに浮かんだ。
 もうすぐ僕もそこへ行くよ。
 彼はそう思った。
 その時だった。
 彼が見ていた青い空に異変が起きた。
 その異変は彼の頭をパニックにした。
 大きな黒い影が彼の視界を横切った。

 彼は最初それが何か良くわからなかった。
 しばらくしてその事実に気が付いた。
 ペンギンだ。
 空を自由に飛ぶペンギンだ。
 何匹かのペンギンが楽しそうに、自由に空を飛んでいたのだ。
 なぜ?
 世界中廻ったがそんなペンギンには一度もあったことが無い。
 見たこともない。
 どうして?