産婦人科を舞台にした実体験エッセイ型の漫画。さすがに命を産む場所であり、摘む場所であり愛憎が渦巻く場所なので人間ドラマは多いようだ。表現次第では相当ヘビーなドラマにもなりうるだろうし、実は内容的にあまりドラマにしにくいところもあるのかも知れなく産婦人科だけのドラマってなかったかもしれない。そんなヘビーなテーマをほとんどアスペ?ってレベルの感情の主人公(作者)が緩い作風で描くものだから、暗い話でも毒成分が和らいで泣ける話レベルで成立している。へたうまな絵も作風にマッチしている。さらに言えばマイナー系作家というのも悪くない。決して大人気にはならない、表にあんまり出ない、でも世間では山ほどある裏の事情、みたいな感じで。
自分はわりと泣きながら読んでたんだけどこの涙が何の涙なのかは実はイマイチわからない。内容的には自分の人生において過去こんなこともないし、たぶん未来にも縁がないであろう事実。ある意味ファンタジー。さらに言えば問題は基本的に女性の性でありこれまた男には根本的には理解できない。この漫画でも男の扱いは相当低いしあまりドラマの本質には絡んでこない。だから結局男の自分にはこのドラマは深いレベルでの共感も理解もできないと思っている。でもやはり命のやり取りのドラマは感動的なわけで、やはりわけもなくぽろぽろ泣けるんですね。現在でもこんないろんなトラブルドラマが現実世界で起きてるなんて…ほんと自分って幸せな家庭で幸せな生き方をしてきたんだなぁ、とは思った。結局家庭は持てなかったけど。それでも俺はそれなりに幸せには生きてきてるよな。それが確認できたよ。
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