青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

カニ道楽

まぁ知っている人なら知っているのだけど、今はカニ食はもっともシーズンOFFな時期。なんせ11月からカニ漁解禁になるんだから。そういう前提なのだが、なんとなく彼女さんをカニ道楽に連れて行ってあげる、と言っててぜんぜん行けてなかったので、先週末ぐらいに一念発起して予約していたのだ。
今晩はそんなに混んではいなかったか様な感じ。ただ単価とかの問題からかぱっと見全体の年齢層は高い。伏見店は高級懐石風の雰囲気を作っている店もあって更に若い人たちには敷居が高め過も知れないな。入り口から店員がお迎えに来てくれたりして、さらにゆったりとして、豪華風な店の作りは完全に高級懐石風だ。まぁ実際のところ食べるところまで行くと、ああ、高級ファミレスね。って感じるんだけどね。まぁ雰囲気はある。あとかに特有の食べるときの静けさっていうのとあいまって、更に落ち着いた雰囲気を醸し出している。宴会して騒いだり、子供が走り回って騒いだりしてないからな。(でもまぁ、そういう客がいないとは限らない)
6千円台のたぶん一番出るであろうコースを頼んである。鍋ではなく、刺身やら、カニ釜飯が楽しめるコース。先付けから始まり、ご飯、デザートで閉める点綴的なコース。
なんか知らんけどとにかく出てくるのは早い。さくさく料理が運ばれてくる。個人的には遅いより全然マシだが、彼女さんはちょっと遅れ気味で、暖かい料理になかなか追いつけていないのは不満そうだった。女将風の人が持ってくるのだが、サービス、気配りは丁寧で料亭風、なのだがその心根、ベースにある思想はファミレスの給仕とさほど違いを感じさせない。料亭とかは女将たちが客の様子を常に把握し、先回りしたサービスをきっちり作り出す。出すぎず、足らないことなく。そういうレベルを求めるものではないのはわかるけどね。
カニ料理全体はまぁぼちぼちおいしくはあるんだけど、やっぱり身が痩せているのかなぁ。なんかボリューム感、満足感が少ない。カニ堪能した!っていう満足感が低い。釜飯が結構ボリュームがあったからおなかはいっぱいになったけどね。でもなんかカニ専門店でカニ堪能した!っ手言う気持ちになれないのは少し寂しいね。まぁ値段相応とは思うけど。ちゃんとした本気のカニを堪能するには最低でも倍はださないとな、って思う。
更に彼女さんは昔から良くカニを食べに香澄とかに高級路線の旅館とか行ってたようだし、自分は松葉ガニの本場の出身。晩御飯とかで貪り食うほどうまいカニをたらふく食べてた幼少時代がある。そういう記憶からか二人ともこのボリューム、味では全く満足できない。
給仕は何かと言えば、追加は無いか?追加は無いか?とせかす。あったら呼ぶから、と言っているのに。個人的に車で来ている以上酒は飲めないし、だったらソフトドリンクとか要らない。ソフトドリンクとか飲み放題でなんぼ見たいなものにたっかい金出すぐらいなら追加の注文するわ、って思うし。
コース食べ終わって何か追加いるか?と確認するとカニ味噌食べたい、ってコトだったのでカニ味噌の寿司と巻き寿司を追加で注文。まぁそれなりにおいしかったけど、さらにご飯ものだったのでおなかパンパンだ。
まぁ結論から言うとお昼の飛び込みランチならまた行ってもいいけど、夜のコースとかあんまり無いかな。別にまずいとか、サービスがおかしいとか、そんなことは全く無いよ。ただ、自分らにとってはここは違うんだ。決定的な何かが足らないんだ。っていうかカニ成分が足らない。あれ?致命傷?
全てが上辺だけの雰囲気を楽しませてくれる、昭和の遺物かなぁ・・・。今の若い人たちはもっと本物を求めてるよ。本物を知っているよ。だから客層がなんか見栄張ったようなジジババや、「オイ!カニだぞ!さあ食え!」って若い家族を連れてくる爺の集まりばかりになるんだよな。まだ需要はあるだろうけど、このままでは先が細くなりそうな、そんな要らんおせっかいを感じてしまった。
まぁでもそこまで激しく不満があるわけでもなく、大きな月の出た秋の夜空を楽しみながら帰るのは心地よかった。