青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

検証

おもしろいというか、ありきたりの非科学的、旧態依然の健康論を見つけたので指摘してみましょう。
オレのような素人に論破されるプロのライターって何でしょうね?

「夜食は太る」の科学 (1/2) - ITmedia エンタープライズ

夜食を食うと太ることがこんこんと語られています。残念ながら体内時計システムについては今まで勉強したことがないので、言及できません。ただべつに体内時計システムの話を使わなくても、検証できちゃう気がするんですよね。ただ、時間栄養学という考え方自体には興味がありますね。

糖質論から考えると、夜食の問題は明確です。夜寝る直前に物を食べたら、血糖値を下げにくい。食べた後起きていれば日常的に消費されるべき血糖値が処理されにくくなる。寝ると当然そうなりますよね。代謝量が落ちるわけですから。ただ、深夜に代謝量が変わる、って言うのはこの時間栄養学の考えかもしれません。
この前半の文章の勘違いはカロリーで物を語ってるところにあります。体内の脂肪が生産され蓄積されるのは、血糖値の急な上げ下げのみが、唯一の原因であります。カロリー量ではありません。
もし深夜時間が脂肪ため込みやすいって言う時間である(=血糖値のコントロールが難しい時間帯が存在する)とすれば、その時間帯におにぎりなどの炭水化物摂取は絶望的です。それは、太りやすい時間帯に太る元をぶち込んでる行為です。さらに「過食を押さえるため」とありますが、これはグルコース代謝がメインになっている人間の場合の理屈だと考えられます。日常的にケトン体での血糖値コントロールができないために、落とした血糖値を上げるために炭水化物を取得するしか無くなってしまっています。しかし当然この記事無いにもありますが、炭水化物によって上げられた血糖値は、短時間のうちに消費され、脳はまた次の食事を要求してきます。
糖質論からすれば、通常の食事をタンパク質、資質中心にしておけばそもそも深夜に物を食う必要がなくなります。血糖値が落ちなくなりますから。さらに、夜食を食べるのであれば脂質中心の方が良いと考えられます。脂質の代謝が始まるのは10時間以上あとです。血糖値をほとんど上げない上に、血糖値が上がるタイミングには起きて活動しています。ただ、当然下がった血糖値を即座に上げる効果は薄いので、その点は注意が必要だと思います。タンパク質と一緒に食うべきでしょう。ちゃんと血糖値は上がります。緩やかに。

朝食論については結構?が多いですね。朝食を抜くと活動エネルギーがなくなる、とのことですが晩ご飯できっちりタンパク質、脂質を摂取していれば普通に活動可能です。血糖値は維持されます。さらに言うなら寝てる間は血糖値が余分に上がる傾向にあるので、グルコース代謝から抜け出せていれば朝はお腹は減りません。
ただ、肉体労働者は手っ取り早く炭水化物を摂取すべきでしょう。そのほうが馬力が出ます。
朝を食べないと昼夜の血糖値上昇があがるのは、グルコース代謝をしている人が朝を抜くと極端に昼タイミングで血糖値が下がっているために、一気にあがってしまうんでしょう。ただ、日常的に朝を食わない人はケトン代謝の方も活発になってると思うので、朝に炭水化物をとると過剰に血糖値が上がり逆に調子が悪くなるでしょう。自分なんかも最近は明らかに朝食わない方が調子がいいです。むしろ昼飯とかを食うと調子が狂います。

血糖値が急激に上がることが脂肪に変わること、が書かれているのはいいことです。ただそこで意見が止まっています。そもそも血糖値を急激に上げる原因が、過剰な糖質摂取である、と言うことがわかっていれば朝食、夜食なんて考え方自体があまり無意味だと言うことがわかります。
さらにキレやすい、交通事故などは、糖質代謝不良から来る、ナイアシン不足、血糖コントロール不良、低血糖症などが原因として考えられます。そこにあるのはすべて血糖値の動きです。血糖値をコントロールすることが、一番重要なのです。

体力増強にはタンパク質の取得が一番ですし、コレステロール値の低下はオレイン酸(オリーブオイル)、αリノレン酸エゴマ油)、魚油などを摂取、血糖値の低下は言うまでもなく糖質制限、でOKです。
これらはもう朝食だから、とかの理屈ではありません。一食一食をきっちりと意味を持っておいしく食べればいいのであります。
いつ食べるかを語るのであれば、食べるのものの内容、栄養評価、その代謝速度、カロリー計算、そこまでを計算に入れないとあまり意味がないと思います。

所々に惜しい記述がありますが、まだまだ初心者って感じの記事です。徹底的な科学的考察がまるで抜けていて、未だに古い知識に縛られた発想が多いです。自分自身あんまり健康に興味がない人なんでしょうね。仕事でやってるだけで。