青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

洗濯機続き

途中で事切れていたので続きを。
縦型の洗濯乾燥機には構造的にいろいろ問題があると言う事。企業が買い換え促進の目立った新機能をどんどん開発していったわけだが、その中で一番客受けが良かったのが「節水」効果なわけだが、どうもこれが今の洗濯機を決定的に駄目な物にしていると言う事が調べててわかった。旧型の洗濯機というのはたっぷりの水をたたえた中に洗濯物と洗剤を泳がせたっぷりの水流で洗濯を行い、さらにすすぎも同量の水を使用したっぷりと洗剤を洗い流していた。
節水というのはこの工程を全て覆す要素である。たっぷりの水流から少ない水での叩き、もみ洗いを行っていく。すすぎも最低限の水だけで行う。とぱっと聞けばああ、いいことじゃない?と思うんだが現実にはこの技術は見せかけの物で裏には今まで無かったいろんな問題をはらんでいたわけだ。
まず、少ない水流で洗うことの弊害として、糸くず、埃などの洗濯ゴミが回収が困難になっていること。これはたっぷりの水流で水を流し、その水に含まれていたゴミをすいていたわけだが、水量が減るとこれが行いにくくなった。それでもまぁ、排水にフィルターをかけることでこの問題はある程度クリアされるはずだったのだが、実はもう一つの問題がこのゴミ問題を深刻な状況にしている。その前にさらに水量の問題。
水量が少なくなったことで起こる弊害2、洗濯機で使える洗剤などの選択肢がどんどん狭くなって行っているという事実。昔の洗濯機はたっぷりの水に洗剤を溶かしてしまえば良かったのでどんな洗剤でも、さらには体に優しいとされている洗濯石けんの使用、柔軟剤、漂白剤などもほぼ制限無く使用可能であった。ところが、今の洗濯機は水が少ないために、溶けやすい物でないとダメ、とか粘度の問題が出てきたり、石けんの使用は基本的に不可になっていたりと縛りが非常に多くなってきている。これはより水の少ないドラム型でさらに顕著な問題になるようで、ドラム型では基本的に柔軟剤は使用不可になってきているようです。
さらに節水の問題はあり、カタログスペックの水の量を減らすために極端に中途半端なすすぎ。カタログスペック通りのすすぎの水量ではほぼ洗剤をすすぎきれず、結局2〜3度のすすぎが必要になってくると言うこと。これは最終的には結局使う水の量は同じ、時間は倍、的な結果になりろくな事は無い。すすぎきれなかった洗剤は衣類の臭いを発生させる元となったりしてこれまたろくな事がない。
以上のように節水問題は見た目派手にうたわれているがその実節水で戻ってくるお金の量など雀の涙。その代償としてユーザーに時間や多大な手間をかけ、さらには故障しやすいという何もいいことはない仕様なのだ…。

さらに、追加の機能である縦型の乾燥機能も調べてみると非常に難儀な物だと言うことが良くわかる。
どう調べても現状の縦型の乾燥機能はおまけ程度の効果のみしか威力を発揮出来ないのに、やはり多大なデメリットをユーザーに押しつけている。
縦型の乾燥機能はふっくら綺麗に完全に乾燥などは出来ない。量は少し、しわだらけ、生乾きと非常にユーザーの使い方を限定する物である。しかし、まぁこれはまだ許せる。工夫次第で用途は見いだせる。実際に使っている人も多いだろう。
しかしここからが、一般のユーザー、特に実際に機会を持ってない人間が知らない事実。上に書いた糸くずの問題の延長なんだけど、乾燥機能を一体化してしまったために、実際には糸くずフィルターがこの手の機械には常識的に実装されていない。理由としては糸くずフィルターに物を溜めたまま乾燥してしまうと、ゴミが乾燥して固まってしまい、結果目づまりを起こしてしまうためだ。それを嫌ったメーカーは糸くずなどのゴミを全てフィルター無しで排水溝に流しこむ、と言う荒技に出た。この結果何が起きるかというと、ユーザーは定期的に洗濯機用の排水溝を掃除しないとすぐにつまりを起こしてしまい、最悪逆流のような現象を起こしてしまう。たぶん旧型の洗濯機を使ってた人は、洗濯機用の排水溝の掃除などほとんど考えたこともなく、さらに、設置場所によっては洗濯機を動かさないと掃除出来ないような最悪な結果を招くことになる。なんでも最近の洗濯乾燥機は一ヶ月に一度洗濯機用の排水溝を掃除するのは義務なのだそうだ。
これだけでも改悪なのだが、他にも洗濯乾燥機は乾燥構造の都合上定期的(一週間に一度程度)に内部をきっちり乾燥させないとカビの温床になるようだ。これは、節水のところでの不十分な水による高濃度の洗剤を流しきれない現象と相乗効果でカビを生み出すようだ(洗剤の残りカスがカビの栄養となる)。
さらにこれだけの効果のために値段が跳ね上がる。

これらは全て家電の買い換えを促進するために、わかっていて作り込まれたものだ。
ホントに調べていくと驚愕の事実だ…。

結果自分が購入する洗濯機は、ホントは2層式がいいが、さすがに2層式は設置場所の問題と、仕様勝手があまりに悪いので、一層縦型の乾燥機能なしのものとなる。必要ならこれに乾燥機を別買いすることになる。結果的にこれが一番安上がりでいい結果が得られそうだ。

洗濯機を調べてるとホントにいろんな事がわかった。やはり消費者はちゃんと賢く勉強しないとろくな目に遭わないようだ。次に冷蔵庫についていろいろ調べ始めてる。どんな驚きの事実が待っているんだろう…。