青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

プロトタイプ開発2

以下Wikiからの引用を交えて。
プロトタイピングの利点

時間と費用の削減
プロトタイピングによって要求仕様の品質が向上する。開発の後の工程で変更が発生すると、その対処にかかる時間は指数関数的に増大するため、ユーザーの要求を早期に把握することで開発の期間も費用も低減される。

今回のプロジェクトははっきり言って時間がないらしい。らしいと言うのはプロトタイプ開発を行っているために、プロトタイプを構築する時間はある程度見えているのだけど(でもある程度でしかないわけだが)、そこから導き出される問題点、要求の幅が全く見えないから、見積もりが不可能となっているため、製作時間が全く予測できないからだと考えられる。設計者側としては、最大限トライ&ゴーの時間を捻出したいが(これも自分らでやるわけではない)プロトタイプ開発にかかる時間から逆算してテストに使える時間は固定される。経験的にこのテスト時間に不安があるために「漠然と時間がない」という不安が産まれているように思われる。
上記の利点で時間の削減とあるが、あくまで前工程において問題点が見つかることが利点な訳でプロトタイプが完成した時点で既に後行程になっている時点で何かがおかしい。
いろいろ聞き込みをしている時点で、なぜこういう手法に陥ったかと言うのは容易に想像が可能である。設計者側の意見としては「客が仕様を出さない」と言うことに尽きるようだ。何を聞いても「今までのシステムのように作って」としか言わないらしい。で、熟練の設計者がなんとなくそこの部分を作り、熟練のテスト者がなんとなく今までのように動いているかを検証し、それをエンドユーザー側の品質管理系の人がなんとなく検証。ここで初めて客の思いが露になる。肯定的には最終工程だ。すでに時間は90%以上消費されたフェイズでだ。「・・・」。
ではなぜ「客が仕様を出さない」のか?設計者はナニを客に求めているのか?仕様を求めてるはずだが、客は仕様を答えない。客はどうなっているのか?最終的な仕様がわからないのか?考える気がないのか?確認しない限りそれはわからない。設計者は言う「だから、その辺はこっちでなんとなく作っておくんだ」で、そのなんとなくは今までの経験なのらしい。しかしそれで不具合(という名の解析指摘)が発生しないかというとそうじゃない。やはりある程度の不具合を招いているようである。ちなみにこのプロジェクトは関連のシステムを何度も今まで作り続け、都度開発を重ねているプロジェクトの派生で新規都度開発となる(ちょっと正確ではないが)。
上で書いた見えない30〜40%の部分にソフトの動きの部分が丸ごと隠されている。機能ごとの必要仕様はそれなりに明示されている。この隠れた部分を補う仕様書が存在しないため、客も「よくわかんねーよ」って言うのが本音ではないだろうか?だったら、その部分の仕様も書けよ?SEさんよ。って言うのが本音ではあるが、今までその部分をやってきていないからやるのはちょっと億劫だし、その部分をぼやかして進めて置けば最終工程で出る問題はすべてこっちサイドの問題として押し付けることも出来るし「楽だよねー」って言うのが本音じゃないだろうか?オレならそうする。メンドクサイ作業を省けるうえ、責任まで擦り付けられるんだからさ。エンドユーザーと言う強権発動するだけでね。
つまり始めから設計者は型にはめられているわけで、後工程で失敗することは刷り込み済みな訳だ。だからちょっと負い目のあるエンドユーザーは言う。検査試験は「2回」まではOKだからねー。「・・・」。ここの作業をしない分の負い目が検査2回分なのである。