青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

進撃の巨人

なんか今年まんが評論系でやたら持ち上げられてた少年漫画。どうも絵が雑すぎて読む気がしなかったんだが、レンタルであったので1〜4まで借りてみた。
序盤すごく勢いはあるね。絵も荒いし構成も荒いがこれを見せたい!って力は感じる。ただしお話の構成がどうも散漫な印象。途中途中で差し込まれている「現在公開可能な情報」みたいなとこから、作者の頭の中では色んな設定や展開がすごく膨らんでいるんだろうけどその切り出し方がかなり荒い印象。ストーリーの構成力が乏しい。スターウォーズやFSSの様に歴史の細切れを見せられている印象を受ける。出演キャラが多いのにすぐ死ぬし、書き分けが甘いし、ストーリーの流れが飛びまくるのでメインストーリーがちっとも進まない。
この頭の中で色んなものがまとめて出来上がってて、それを小出しにするスタイル。作者の書きたいことが多すぎて話が散漫で情報量の多いスタイル。
ああ、これって「ワンピース」スタイルだね。主人公達のストーリーじゃなくて歴史傍観者的、第三者視点的な展開。
出す仕掛け仕掛けがもったいぶりすぎてて、4巻あたりで回想的ストーリーが増えてくるともうすっかり読む気がなくなってきてしまった。こういう読者置いてけぼり(といってもワンピースあれだけ受けてるんだから、俺が置いてけぼりなだけなんだろうが)の構成の漫画は自分は苦手。もっとメインストーリーをきっちり仕上げてきて欲しい。
なぜこの漫画がこれだけ持ち上げられたかは良くわからなかったな。評論を読んだわけでもないし。ただ漫画マニアには普通のストーリーを展開させる漫画より、こういうヒネた構成の漫画のほうが受けるんだろうかね?ワンピースとかもそうだし。ただこれはワンピースにゃなれんだろ。ワンピースにはそれなりにバラエティー溢れるわかりやすい個性的なキャラクター、無駄な熱血、といった一般受けする要素がちりばめて有るけどこっちは、ただただ陰気で地味なキャラ、わざと生理的に気持ち悪く表現された巨人、無駄に死ぬ人たち、と普通の少年漫画読みでもドン引きする要素満載。無理だろ?


と言うわけで自分はこの漫画小出しに読む気はしません。読んでてイライラするし。もう10巻ぐらい展開したらまた借りて読んだらいいか、と思うぐらいか。何も惹かれるものがなかった。ワンピース見たいな壮大で長い話にロマンを感じ、グロ耐性がある人にお勧め?

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)

あと、これってハガレンに似てるか?ちょっとそりゃ失礼じゃね?って思うな。漫画力が違いすぎる。ハガレンの良さはそのディープでダークでクールな世界観、設定を非常にわかりやすくスッキリした構成、魅力溢れるキャラ描写、多くを語らずひたすら見せる展開、見せたいものの芯がはっきりしてるからぶれないんだよ。少年漫画としてはレベルが違いすぎる。どっちかと言うと青年漫画向きなんだろうが、青年漫画に行ったらもっとディープで完成度の高い漫画なんてごろごろしてるからな。
青田買いとしてはありかもしれないが、どうよんでも過大評価。