青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

借り暮らしのアリエッティ

ジブリはなにをしたいんだろう。
ジブリ宮崎駿ってしたいのか?
宮崎駿ってものを良く研究し、良く再現してると思う。アリエッティのキャラ作り、台詞回し、演技、まんまキキだし。演出手法もよく駿夫イズムだ。
しかしながら監督は自分を押し殺しこんな駿夫コピーを作ってて嬉しいんだろうか?


宮崎駿作品はわかりやすい。彼の作品は単純に彼の好きな物を病的に描き込んでいるだけだから。幼女、ミリタリー、オカルト。
この作品も一見駿夫のロリータ趣味が出てるように思えるが、あくまで模倣でありそこに純粋な愛は感じない。ただ駿夫を研究し駿夫作品を再現したに過ぎない。これからすればいくらつまらなくてもゲド戦記の方が健全な作品なのじゃないかと思えてしまう。


作品自体は超わかりやすい構成でしっかり地味にまとまっているが、この作品からは監督の心の叫び、リビドーを感じないのだ。駿夫が監督ならもっとアリエッティに対してリビドー溢れる作品に仕上げることだろう。結局この映画から感じることはジブリという物に対するプロデューサーの意気込みのようなもの。とても不純でとても俗物的で、宮崎駿が描いたピュアさはどこにもない。


視聴者が求めている物はなんなのだろうか?少なくても自分がジブリに求めるのは駿夫クローンではなく、駿夫のアニメ技術、スピリッツを受け継いだ新しい世界なのだが。


ゲド千機以上に罪作りな作品だな、これは。ラストの引きの弱さと行ったら…。