青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

回るピングドラム

最終回でした。最後の最後での生存戦略は痺れた。
自分なりの納得。
結局生存戦略は言葉の通りのことだったわけだし、ピングドラム生存戦略を完成させるアイテムだったわけだ。ピングドラムはカンバ、それを引き出すための運命の乗り換え(りんご)、りんごの呪いを引き受けたショウマ。これで全ての生存戦略が完了し、運命は乗り換えられ全員の不幸の元がリセットされたわけだ。その代償で兄弟は運命の和から切り離され新しい別の人生を与えられた。

なんというか最近のアニメに対するアンチテーゼなんだろうか。全ての因果関係を言葉を用いることなく描写しきりおった。心象世界、呪い、魔術。この三要素と現実をぐっちゃぐちゃに混ぜて見せたい点だけを見せたって感じかなぁ。
一応未来有るハッピーエンドなんだろうな、これは。


ただね、正直思うよ。やっぱり全体的にミスリードが多すぎてそれにばかり話を消費しちゃったなぁ、と。特に前半のりんごストーカー話はもう少し手短にしてもう少し後半を丁寧に描いて欲しかったかな。
といっても一話一話のびっくり箱のような作りはとても楽しかったし、クオリティーも高かった。結局最後の最後までイクニ監督の手の上で転がされ続けたんだろうな。ネットとかでの考察やら感想をみてほくそ笑む監督の顔が目に浮かぶようだ。全て彼のマジックショーだった。


先を描こうと思えばいくらでも描ける、商業的にもうまい終わり方だろう。イクニチャウダーの手腕に乾杯。