青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

まどかマギカ劇場版

うん。いい映画だ。脚本が練りに練ってある。良く作った、と拍手したくなるわ。
以下ネタバレ感想。見たいと思ってる人は見ないほうがよし。


まず始め見てて思ったのは「あーこれはまんまビューティフルドリーマーだねー。」ってこと。しかしこれは露骨過ぎる。あらゆる意味でビューティフルドリーマーと同じ構造。明らかなるミスリード。当然これは誰の夢?と言う、BDと同じ展開になるわけだが、論理的に考えればほむらの夢と言うことはすぐにわかる。その構造がばれた後はエヴァ劇場版かね?これは?という世界の崩壊を描く。BDでもあったけどまた明らかにエヴァを想像させる展開をする。で、怒涛のどんでん返しの連続を迎えるわけだ。
しかしこの話はほんとに良くやったな、と思うんだ。最近のアニメとかはエヴァの影響か、きっちり理屈を説明せず何となくぼんやりと描くことでファンの論争を起こさせる、というものが増えていたんだが、このアニメそれを真っ向否定。もう、視聴者の考察なんて挟む余地がないほど、台詞と映像で語りきった。実にわかりやすい。
タイトルからそのまんま。自分のわがままで世界を救って、無責任に「ほむらちゃんは一人にならないで」なんてかってな台詞を残して消えたまどかへの反逆。自分勝手な愛でまどかを世界に引き戻し、自分の思う世界を築きなおした。で、さらに感心するのがアレだけ大風呂敷広げたテレビ版を逆手に取ってること。アレだけ大風呂敷広げたんだからその大風呂敷使おうや、と言う姿勢。まどかが世界を作り直すだけの力があるなら、そういう力を他なヒトが持ってもいいじゃん、的発想。
わがままで去っていったヒトをわがままで押し戻した。ただそれだけの話。でもそれを力技で書ききった。すばらしい。いままでなかなかみんなが出来なかったと思う。