青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

ジャスティスリーグ

バットマンダークナイト三部作以来、正直ダメダメな映画作品が続いているDCコミック映画。ダークナイトの成功体験が忘れられないのか、どの作品も暗いテーマ性を持たせ派手なアクションより地に着いたアクションを展開。ドラマ部をしっかり持った旧態依然のヒーロー物をやり続け、アッパーで派手な方向にシフトし続けたマーベル映画にずいぶん差をつけられた感がある。正直DC映画はイマイチって感想が定着しちゃった感がある。前回、ワンダーウーマンは今迄からすればずいぶん今時のヒーロー物っぽい演出が増えては来たものの、まだまだ内容はダークだった。正直不安しかないジャスティスリーグ。原作コミック(New52シリーズ)では結構お馬鹿なノリの作品なんだが…。
ただ前評判では監督もアベンジャーズの監督を向かえ、ずいぶん派手に、明るくなっていると聞いている。散々だまされてきたから見る前はかなり疑っていたが、それは杞憂だった。前評判どおりヒーローのアクション、勧善懲悪、って言う王道展開を前面に押し出し、各キャラの葛藤的ドラマは存在するが最低限まで間引いた感じ。さくさく集まって強い(と言ってもバットマンVSスーパーマンほどぶっ飛んでいない)ヴィランと大げさなバトル。各キャラの見せ場もちゃんと用意してあり、ヒーロー物!って言う、ある意味幼稚な作品に仕上がっている。まぁでも今はこれが流行りだろうし、俺だってこっちのほうがいい。ヒーローたちの爽快な戦いを見に行って、2時間以上の暗くうじうじ悩み続けるヒーローたちを見させられるのはもう勘弁だ。
ヴィランは十分に強く、既存メンバーではなかなか対抗に苦しい。メンバー中二人、ただの金持ちおっさんと早いだけの男がいる分戦力は低め。メインアタッカーはワンダーウーマンだが、それもパワー負けしている状況。みんなでがんばって戦う!ってやるけどなかなか苦戦。で、ここであの男の復活です。いやぁ。もう一人チートキャラ。わかっちゃいるけど、もう圧倒的。他のヒーロー全員がかかっても傷一つ与えられず、余裕でぶっ飛ばされるレベル。ヴィランもまるで赤子。フルボッコです。まぁ設定上S男君はそれだけどうしようもなく強い。久々にストレートに強いS男を見た気がしますね。
今回いい味出していたのはやっぱりフラッシュ。どうしても影があるキャラばかりのチームを軽い行動、軽いノリ、KYな発言で盛り上げ、さらにバトルでは活躍できない分それ以外で十分な存在感を見せていました。ラストのラストまで見せ場たっぷり。
逆に日本では知名度がほぼゼロのアクアマンとサイボーグ。こいつらは見せ場はあるもののやはり唐突感が強く感情移入は難しい。アクアマンはすごくかっこいい俳優使っていて、キャラもちょっとマイティソーとかぶるけどいい味出しているものの、あまりにキャラについての知識が乏しい上に、彼の最大の能力である水を自由に操れると言うのが、お祭りバトル時にさっぱり生かせない。水があるとほかキャラ達の足かせにしかならないし。結局お祭りバトル時はフォークもって特攻するだけのキャラに。力ではワンダーウーマン以下だし。今後の展開に期待だが、やっぱりなかなか設定がむずいキャラだ。サイボーグは確かもともと今回の新ジャスティスリーグで設定されたニューカマー。当然キャラがうすうすだ。しかも設定上強いはずだが、バトルに向かない能力。いわば工兵。見た目の中二感と伴って(原作に忠実なんですけどね…)やはりまだまだ。
とここまではいいと思った点。最後にいくつか気になったところ。一番気になったのはなんで16:9のテレビサイズにした??正直画面が狭い。せっかくの映画の迫力がかなり低下している。さらにフレームレートが低い。いやたぶん通常映画の1/24なんだろうけど、今時のデジタルで派手な映画は1/60とかでないと動きの早いシーンは理解できなくなる。なんかこういうところに手抜き感を感じてならない。あともうひとつ。なぜランタンがいない?一応過去のバトル映像では昔のランタンが出てはいるものの、今回の作品では全く存在が無い。彼がいればもっと内容も明るく、バトルも派手になるんだろうに。まぁ今回のヴィランに対してランタンが居ると逆にS男が必要なくなっちゃう恐れがあるけど…。
ちゃんとマーベル映画の手法を真似て、本編あとにおまけと予告的映像もある。久々にDC映画ですっきりと見れるいい作品だったので今後の展開に期待できる。とりあえず、アクアマンとサイボーグのキャラをあつくしてやってくれ。
さいごに思い出した。予告で出ていたデッドプールもどき誰?DC詳しくないんだよな…。
さらに細かい感想としてはもうネタバレしちゃってますが、S男の復活をかなり徹底的に情報隠蔽していた点に関心しました。S男の復活!なんてあおり文句や予告編にすっごく入れたくなる要素だろうに、そういうのは一切封印し、事前のポスターにも5人しかキャラは描かれていない状態。正直自分も復活するとは思っていませんでした。今時珍しい、いいサプライズです。