青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

自殺サークル

いろいろと問題作を連発している映画監督「園子温」の初期作品。いろいろとえぐい作品を撮っているという噂で、ここのところ暇つぶしに、鬱映画やらトラウマ映画の紹介記事をいろいろ読んでる時にちらほら名前を見て気になっていた。しかしNETFLIXではそのへんの配信が見つからず、たまたま有ったのがこの「自殺サークル」なんか昔、まだ頻繁にビデオレンタルとかしてたころにこの映画のパッケージ見た記憶がある。でもなんとなくこの手の鬱系映画に精神汚染されるのがいやで見ることは無かったなぁ、と思い出した。
まぁ今回は暇つぶしに見た。OPで女子高生が集団で電車に飛び込んで自殺するところから始まるこの映画。つかみは完璧だね。しかし残念ながらこの映画の頂点はこのシーンと言う気がする。そこから本編が始まると、ちょこちょこ人が自殺していくのだが、特にこれと言って見所は無い。なぜ集団自殺が発生するのか?その黒幕を警察が追う、と言うのが主なお話なのだが、結局この事件の全貌が正しく明かされることは無く、終盤になるほど演出は幻想的、演劇的になっていき、主題を言葉で説明して終わっていく。なぜ集団的に自殺が発生したのか?誰が黒幕だったのか?とかそういう謎解きっぽい要素は実際のところ何も解決せずに、抽象的な品とのみ残して終わる。
うーん。別になんとも思わんかったなぁ。不快な気分、鬱的な気分とか全く起きないし、映画として面白くないとも思わない。むしろ「あー、こういうのはやったよね。いろんなとこでこういう演出の話見たよ」なんて漠然と思っていた。具体的に何?と思い出しにくいが。ただエヴァンゲリオンとかこういう感じだよね。あ、思い出した。これに良く似たの。うる星やつら映画4のラムザフォーエバー。あれに良く似てるわ。でも難解さはあっちがはるかに上だな。
この映画も当時リアルタイムに見て、こういうカルト系映画について語れる相手がいればいろいろなテーマについて話せる、話題になりそうな映画なんだけどね。今の時代、精神的に安定し、グロ耐性半端なくなってる自分にとっては普通の映画だなぁ特待にしか思えなかった。もっとグロくてもよいと思う。
よく書くんだけど、この作品もすでに古典化している気がするね。いろんなところで模倣され普通になっちゃってる気がする。まぁこれ自体も模倣かもしれないけど、調べる気も起きない。たぶん園子温の本気を見るには、もう少し先の作品見ないといけないんだろうな。