青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

狂った一頁

AmazonPrimeの映画リストを久々に眺めててみつけた。なんか雰囲気ある。1926年?最近古い恐怖映画が好きでよく見ている。同時に「シェラ・デ・コブレの幽霊」も見つけて「あれ?これってあの知る人ぞ知る超レア映画では?」と思ってた。

どっち見ようか迷ってとりあえず「狂った一頁」をチョイス。
洋画だと思ってみ始めたんだけど途中で邦画と気づいた。サイレント映画なので言葉じゃぁ分からなかったです。音楽はたぶん最近の採録だろうな。やけにクリアな今の音だし。
最初はただ精神病院をおどろおどろしいコラージュ、幻想的な映像で見せる映画なのかなぁ、と思ってみてたが、一応お話仕立てではあった。重度の精神病で精神病院に閉じ込められた嫁に合うために通い詰める男。男はだんだんもうそうと現実の区別がつかなくなっていき、嫁を精神病院の閉鎖病棟から連れ出そうとする。妄想にまみれ幻覚が見えだした男は嫁を連れ出すために暴力までふるい出すが最終的には嫁に拒否され取り押さえられる。最終的になんとか妄想に折り合いをつけ、いつか嫁が閉鎖病棟から出てくるのを静かに待ち続ける。
たぶんそんな内容。それをすごく幻想的かつスタイリッシュな映像で見せる。凄く古い映画なのに今に通じる演出を感じる。これって今もミュージックビデオとかでやってる作りとほぼ一緒だと思う。サイレントなので和風のおどろおどろしい曲を合わせているが、ハードロックやメタルを合わせても全然良さそうに思える。映像の作りはそのぐらい革新的だと感じた。
さらにサイレントなのにいろんな内容が伝わる事に感心した。最近のすべてを言葉で語っちゃうような、ある意味効く小説ではなく、映像、演技だけですべてを伝えに来るその力量は凄いな、と正直思った。ああ、これが映画なんだな。って。動く絵、意味を持つ演技。それらを雄弁に語る編集。
なんか何も知らずに見たがもうけもんの映画だった。これはいいね。