青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

魔女見習いをさがして

今週の身の振り方が良くわからず鬱鬱の気持ちの午前中。ぼーっとアマゾンプライムNetFlixのリストを唯々眺めていたら「魔女見習いを探して」のタイトルを見つける。おジャ魔女どれみの20週記念作品っだって、ネットで特集されてたの読んだなあ、と思い出す。
振り返れば自分がおジャ魔女どれみに深くはまった時期っていつも陰々鬱鬱で精神が低迷していた時期が多かったなぁ、、、と思い起こす。そしてまた今も精神低迷期に出てくるんだ…。魔女っ娘ものの皮を被った凶悪な道徳、説教臭を漂わすこの作品。落ちてる精神にはいろいろ刺さる内容が多いんだよなぁ。
今回の映画はおジャ魔女どれみはあくまでフィクションのアニメという世界線での話。時代も今。つまりは現代日本を舞台としている。おジャ魔女たちは直接的には一切ドラマには登場せず、主人公である若い女性3人が幼少期に見ていたおジャ魔女どれみきっかけで知り合いになり、日々の悩み、問題を、おジャ魔女どれみ本編の修学旅行編の旅路を辿ることで解決していく、っていう話。もう子供向けアニメの体は全て捨て去り、おジャ魔女どれみ放送当時子供だった今の大人向けの作品となっている。
それでもテイストは完全におジャ魔女どれみ。絵のイメージ、アニメ表現、音、空気感。全てがおジャ魔女どれみのそれである。またキャラの3人の性格なども元祖シリーズの5人の性格をうまくちりばめ再構成し、声優なども何となく似たイメージの人を連れてきている。ただそれぞれのキャラが、こいつはドレミ、こいつはおんぷ。などと限定されないぐらいに再構築されているのもうまい。おジャ魔女世界、またその影響下にある新キャラ、って言う印象をうまく作りだせている。
全員受験、就職、仕事などと多くの人が悩むポイントで悩み苦しんでいるところも身につまされる。基本的にはリアル世界の話なんだけど、ちょっとだけ魔法的な奇跡も描かれほんと安心して見れた。
おジャ魔女どれみの今の新作として完璧ではなかろうか。

ところでこのアニメ終盤に京都に旅行に来るのですがそこで一悶着あり夜に呑み屋さんで管を巻くシーケンスがあるのですが…。このシーン来て「ん!??」と2度見。その後なんども停止や巻き戻しして確認。これ完全に清水商店やんけ(本編中では「村上商店」となっている)。
清水商店は俺氏の学生のころからの親友がやっていたお店。自分も当時かなり行っています。残念なことながら数年前に癌を患い若くしてこの世を去っていきました。闘病に入ったころには店を畳んでいました(4年ぐらい前の事です)。この作品を作った時にはもう店は無いし、店主も微妙な時期だったと思います。
どういう意図でこのお店を出したんだろうなー、と思いました。結構見る人が見れば一発で分かるぐらい念入りに描かれています。ふと、おジャ魔女どれみドッカーンの修学旅行の本編をやってた頃に京都でロケハンをしたスタッフが清水商店で打ち上げをしてとても良い店だった、と書かれていた記事を読んだような記憶を思い出しました。残念ながら当時の生地は掘り起こせませんでしたが。どんないきさつがあったのか、もう確認することはできませんがスタッフもその時の思い出を記録しておきたかったのかもしれないなぁ、と、今は無きお店の雰囲気をリアルに感じさせられ感慨深い物が有りました。

映画としては特殊な部類な映画でしょうから誰にでも、っておすすめはできないかもですが、見れば「ああ、ええな」ぐらいに感じさせてくれる爽やかな作りです。個人的にはおすすめです。おジャ魔女どれみ、と聞いてアレルギーが出ない人はぜひ。