青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

AKIRA

NETFRIXで配信されていたので久々に鑑賞。1988年の映画らしいので、見たのは高校生ぐらいかな。当時そこまで思い入れもなかったし軽く印象ぐらいしか覚えてなかった。今見るといろいろ細かいとこまで目が届きいろいろ考えさせられた。
とにかく古い作品の割りにとてもアニメーションのクオリティが高い。CGでも使ってんの?ってレベルで書き込みがされていて、それが今のメインストリームの技術であり古さを全く感じさせない。カット割りやシーンの作りなどもまるで教科書。どこかで繰り返し描かれ続けたであろうシーンが山ほど出てくる。アクションアニメの手本みたいな作品だと感じる。とにかく絵のクオリティーは始終とてもハイクオリティ。
音楽はなんかちょっと今となっては迷走感を感じる。新しいことを!ってがんばっているんだろうが今となってはちょっと浮いている。あと主人公周りの声優にたぶん俳優か素人使ってるのも始終違和感。この二つがこの映画になんともアンバランスな印象を与えている。正直音関係だけ再録しなおしたバージョンとか作ってもよくね?って本気で思った。
ストーリーは終末を描いた内容でこれも何度もいろんなところで繰り返されている気がしてある意味わかりやすい。古くはデビルマン、最近ではエヴァンゲリオン。ほかにも昨日たまたま見たX-MENダークフェニックスも大筋においてこの映画と同じような内容である。巨大な力の暴走物。この映画では昔見た印象ではもっと終末感があったような気がしてたけど、意外とこじんまりとした暴走だった。原作未完時に作られた映画だから全体的にダイジェスト的な構成になっており掘り下げは浅い。飛ぶように話は進む。見やすいけどわかり難い。
この映画終盤に近づくにつれやたらと「あぁ・・・どこかで見た」って感じが爆発する。エヴァンゲリオンだ。とにかく終盤のカットや構成はまんまエヴァの後半のイメージと被る。心象表現とかまるっきり同じじゃね?って思うし、水没した廃墟になった東京のイメージ。漢字が入り乱れる軍隊。暴走する科学者とかもまんまリツコだよね。パロディーかと思ったわ。ストーリーも~インパクトはAKIRAの暴走だしなぁ。大きな構造が同じだなぁ。とうぜんかなりインスパイアされてるだけで、あっちにはあっちのオリジナリティが高いのはわかるけど。でもほんとにこの映画でのビジョン、イメージはそのままエヴァで使われているように思える。見たことあるシーン、小物、アイデア満載だった。そしてコレを見るとエヴァのやりたかったことがもう少し理解できた気がしたな。
いい映画なんだろうけど、やっぱり内容が雑なのがマイナス名映画だったな。それゆえに名作としては残らなかった残念な映画だ。