とりあえず2週ぐらい聞いての感想。悪くない。手放しにとても良い!とまでは思わないにしろ良いと思う。コレを聞くと本当に前作って問題作だったんだな、って言うのが良くわかる。前作はHRに傾倒しすぎて歌物としてのキャッチーさが殆どなく、全然頭に残らないものだった。これからのB'zはこういう路線なんだ!なのか、たまたまそういうコンセプトだったのかは自分にはわからないけど、とにかく印象の薄いアルバムとなっていた。それでも結構聞いたと思うんだけど、いまだにどの歌も歌える自信がないし、曲の区別がつかない。
今作まず表題曲「NEWLOVE」だが、かなり「DINASOR」な風味を感じ、「あれ?やっぱ今後のB'zはこっち路線なのか?」と思いつつ、それでだいぶ聞きやすくはなっているかな、と思わせる。
2曲目以降はコレまでの展開を帳消しにするがのごとく、旧来の歌物B'zのテイストが前面に出てきている。音的にはまだまだハードな路線の音はあれど、確実にキャッチーなボーカルラインが存在する。タイアップだからなのか?しかし前半はしっかりその路線が続く。特に「マジェスティ」は素直に傑作だと思う。稲ソロとB'zの風味がいい感じで交じり合い、とても聞きやすいキャッチーな曲に仕上がっていて、ああやっぱりB'zってこういうのだよな、って思わせる。久々にカラオケで歌ってみたい、と思った。
安心して聞いていたら6曲目あたりから「む?」と思う。あからさまにボーカルラインが弱まり、激しいギターが展開し始める。後半は完全に「DINASOR」から続くHR路線に変わっていく。頭にはいらねぇ。それでも前作よりはボーカルがメロディアスになっているような気もする。進化したのかな。
今回のアルバムを聞くとやはり今のB'zがやりたいことってHR路線なんだろうなぁ、とはやっぱり思う。ただそれだけではなくもともとのB'zが持つキャッチーな歌物要素との融合も見せており、まだ終っちゃいないって言うことを強く感じさせる出来になっていると思う。前作心が折れた人たちには特にお勧めかもしれない。前作の路線を受け入れられた人にも間違いなく良い出来になっているのではないだろうか。