青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

パラサイト

去年公開され色々話題になっていた韓国映画「パラサイト」を見た。結構この映画興味あって封切当時に劇場行ってもいいかなぁ、なんて真剣に考えていたもの。周りの人は圧倒的に嫌韓なので誰も一緒に来てはくれませんが。別に自分もあの国のやり方は好きじゃぁ無いんですが、どっちかって言うと興味なしって言うスタンスです。嫌いというよりネタ一杯提供してくれておもろい国だなぁ、とぐらいにしか思っていません。この映画もそのネタの一つとして興味がありました。割とリアルな韓国の姿が描かれているということらしいですし。
一応サスペンス風の映画ですが、タッチはコメディー感もあります。結構誇張した感も感じますがこんなものでしょう。正直序盤の展開はよく伝え聞くあまり良くないお隣さんのイメージそのままの胸糞展開です。正直主人公一家のあまりの卑劣さ、卑屈さに気分が悪くなってきます。強いものにすり寄り寄生し骨の髄まで吸い尽くそうとする…。一度カモを見つけたら逃がさないのは国民性なのですね。正直途中嵐の夜あたりで見るのやめようかってぐらい胸糞だったのですが、嵐の夜に第三勢力が現れるあたりから展開がおかしくなってきて面白くなります。その後畳みかけるように絶望のラスト。まぁ正直微妙にスッキリするようなしないような終わりです。でもまぁ彼らも店中を食らってはいますし…。演技はみんなうまいです。
まぁでも考えて見るとこの映画はとても分かりやすい構造です。エリートの豪邸は韓国社会にある成功者の外資系に努める韓国人(または日本)。一家は韓国そのもの。そして地下室の住人は北朝鮮を表しているでしょう。一家は何とか外資にしがみつき必死で生きようとするんですがすぐに調子に乗ってしまいます。やりすぎてしまいます。でも一家の父親は我々はNoPlanだ。とはっきり言っています。まさに今の韓国ですね。そこに北朝鮮がさらに彼らの首元にナイフを突きつけ要求をしていきます。同時に天才が襲い掛かってきて一家たち半地下の人たちはどん底の状況。そんな状況でも飲めや歌えやの乱痴気騒ぎのエリート。そこに襲い掛かってくる北朝鮮勢。その状況を見て意味もなくプライドと嫉妬の炎を燃やし切れる現代韓国の象徴父。そしてその刃はなぜかエリートに向かう。一家はほぼ離散。死んだり、大きな傷、北への逃亡、という代償を支払い半地下に逆戻りしていきます。ただ、物語のラストで若い主人公は、NoPlanを捨ててきっちり計画して生きてまっとうにエリートの位置を目指して逃亡した父親を正々堂々と迎え入れる、という夢を見ます。ただこの絵は夢です。現実は何も変わっていません。若い韓国人はこのままでいいんですか?っていう語り掛けでしょうね。
こういうNoPlanのたかり体質の国でいいのかよ?って言う映画を韓国人自身が撮るって言うことにこの映画の意味はあるんでしょうね。本国の人が憂うこれがリアルな韓国の事情なんでしょうね。かわいそうとはみじんに思いませんが、胸が痛い感じもします。早くまっとうになってくださいね。4/5点。

パラサイト 半地下の家族(吹替版)

パラサイト 半地下の家族(吹替版)

  • 発売日: 2020/06/19
  • メディア: Prime Video

書いていて気づいたのですが、この映画のタイトルパラサイトですが、別に一家だけをパラサイト言うているわけではなさそうですね。外資たちも韓国というものに寄生して養分を吸うだけだし、その外資に寄生するしかない韓国、さらにその両方に寄生し地下に潜る北朝鮮。すべてが寄生で成り立ち吸われるだけの国なんですね…。
もう一つ思った。あの家族にやってきた石。あれはたぶん韓国人の「恨(ハン)」っていう感情を象徴しているように感じますね。最後にこのハンをすてて未来を見ようとするわけですね。