青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

プロパガンダ

終戦直前。アメリカが沖縄本土上陸を果たしたあとに作られた映像。日本への侵攻の正当性を一般市民に説く内容。無知な自分にはどこまでがほんとで、どこかが嘘で、誇張がどれだけ、ってイマイチ判断は出来ない。でもそこに描かれている戦前、戦中の日本はちょっと衝撃的だった。映像、知識としては知っている内容と大差が無いのだが、明らかに今の日本の歴史教育からは抜け落ちているパズルのピースがそこには描かれている。現在ほぼ語ることはタブーとなっているであろう昭和天皇についての描写が多い。天皇の意味は教育されたレベルでは知っていたが、今の日本の教育では天皇は日本の象徴、レベル。現代人の普通の感覚として天皇に対する意識と言うのは限りなく低い。それが真実だと思う。
しかしこの映像に描かれていた天皇は強烈だ。天皇は唯一絶対の神。太陽。そういったものとして描かれる。で、そういう人への国民の意識。そういったものがありありと描かれる。多少の誇張はあれど、たぶんここで描かれていた内容は大筋ほんとだと思える。矛盾も破綻もなく、今まで学んできた歴史や風習とずれなく合致する。でも違和感が。知っている歴史や風習が完全なものでは無い、と言うことに気づかされる。何気なく今も行われる風習は実はこの時代の天皇崇拝の歴史が背景にあったものだった、とか、こういう歴史的事実も実は天皇を中心とする当時の時代背景が大きく関与していた、とか。
現在の歴史は戦勝国によって都合よく改ざんされている。よく言われるものだが、それをまじまじと見せ付けられたようで、ちょっとショックだった。
さらに戦時中の日本の国民へのプロパガンダとしての標語「八紘一宇」って言葉がしきりに出てきているのも驚いた。っていうかこんな言葉初めて聴いた。意味はおいといて、こういう言葉も戦勝国によって完全に封印された言葉なんだな、って事実。
自分は別に天皇がどうのこうのって政治思想的な思いは別段無い。今時の現代っ子だ。右も左も無いし。だからこういう事実を知ったからと言って、天皇が〜右が〜左が〜なんていう気はさらさら無い。ただ単純に自分らが今生きている世界において、こういった思想のコントロールみたいなものが露骨に存在している、と言う事実に驚愕しただけで。そういう意味でショックを受けた。理屈ではわかっていたが、やはり日本は敗戦国なんだ。
なんか久々にオレの学習スイッチが入ってしまった。