青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

闘病記録1

ここまで毎日の日記を書いてれば判るだろうけど、糖尿病と診断されております。それも重度の。
過去1-2ヶ月の血糖値の平均値を表す「HbA1c」という値があるんですが、6.5%未満が健康と判断されます。
それを超えたら基本的には「糖尿病」と判断されるようです。当然程度はあります。
2%ずつぐらいの区切りでどんどん重く判断されます。4/2に病院に行ったときには「HbA1c」が16%を超えていました。
医者曰く「普通なら即入院させる数値」だそうです。
当然血糖値もくそ高い。有りえんぐらいに。
でもその割に、自分には世間一般でいう糖尿病の諸症状はほとんど無いんですよ(でも自覚はあったけどね)。


ちなみに「糖尿病」というのがどういう病気かというと、血液内の糖質の濃度が上がることで血液の粘度が上がり、細かい末端の血管が詰まりやすくなり、それによる合併症を引き起こす病気。
合併症を引き起こしていない状態だと、糖尿が出る、慢性的に体がだるい、常に口が渇く、多飲多尿、体の末端のしびれ、体重の低下、食後の極端な眠気などありますが、日常生活に支障をきたす様な症状はほとんど無く、基本的には健康体の人とあまり変わりません。
ただ、その状態を続けると合併症を引き起こす率が爆発的に高くなります。
合併症は神経障害が70%、腎症が30%、網膜症は30%と言われております。
神経障害は最悪体の末端から壊死が発生します。
腎臓をやると人工透析無しでは生きられない体になり、通常の社会生活を送ることが困難になります。
網膜症は言ってしまえば失明です。日本での失明の原因は緑内障に次ぐ第二の原因となっています。



医師と話をしたんだけど、糖尿病ってのは実際のところ結果の病気な訳なのです。それを引き起こすキーが別にあるわけです。
それは心の問題。ストレス。生活習慣。そういった全ての要素が絡み、極端な過食、偏食が続き、その結果を体が何とかしようとした結果、こういう状況になってる訳なのです。
仕事を止めて入院し、通院し、徹底的な治療をすれば合併症のない糖尿病は克服されます。
しかしながらそれをすると言うことは現在の生活を崩壊させることを意味し、それはまた新たなストレスを生み出し最悪生活すら不能になり生きる意味が無くなってしまうわけです。
心と生活を直すことが糖尿病の治療になる訳なのです。故に無理はできません。
とりあえず自分の場合は食事療法と運動療法という基本中の基本を押さえようと言うことになりました。精密検査が完了していないので薬は様子見で処方されていません。
食事療法としては一日1400Kcalを目標としています。医者曰く食事療法としてはほぼ最強クラスの設定値のようです。これを下回っていくと体の維持ができなくなり、別な病気になる可能性があると。
この設定値についても医者はいろいろと、このぐらいにしようか〜とか話してきたんですが、自分的には「やる」か「やらない」かの2択しかなく、「やる」なら中途半端する気はないんです。だからあっさり最低値で行きましょう。と決定しました。



でも何ででしょう。全くと言っていいほど絶望感や悲壮感はありませんでした。
なんでかむしろすっきりした気分でした。



恥ずかしい話ですが、それまでの自分の食生活はまさに狂っていました。
今考えると一日の摂取カロリーは下手をすると10,000Kcal超え(通常成人男性の5日以上分ぐらい)を、毎日食っていたのです。
部屋にいるときは常に何かを食べていました。何かを食べていないと不安なんです。胃に少しでも隙間が空くといてもたってもいられない、焦燥感に駆られるのです。まさに部屋にある物は全て食べ尽くす勢いでしたし、実際食べていました。
そういう生活を長い間続けているうちにそれが当たり前になっていました。
しかし普通の人はそんな暴飲暴食をするとあっという間に胃腸の状態を崩してしまったりするんですが、自分は妙にその辺が強力なようで全然平気、むしろそのほうが調子がよい始末。
今考えると、その生活を維持できたのは水分を多量摂取していたせいなんだろうなとは感じます。これだけ食えばいやでも血糖値はくそ高く、常に血糖値が高い状態を維持してたはずなんですが、一日4〜5Lの水を摂取していたおかげでその辺を徹底的に排泄できていたようでこれだけ食ってもあんまり増えも減りもしないと言う状態になっていました。



こんな生活をずっと続けていた自分が一日1400Kcal制限です。一回の食事で2合飯(800K近い)を余裕で食ってた人間がです。前の生活からすれば1400Kcalって一食にも満たないんです。はっきり言ってどーしたら実現できるのかわかんない領域です。現実感がありません。無理ゲーです。
お昼は毎日外食です。残業も多い仕事です。そういう風に無理な要素を探していけばいくつでも見つかります。
ただ、出来ない点ばかりを探してそれを並べて絶望するのは何の意味もないことです。
やるしかないんです。やらないと死んじゃうんです。
どうすれば出来るかを考えるしかないのです。
まず、徹底的なカロリー意識です。全ての食品を数値化出来るぐらいの意識改善をします。
自炊は絶対必要でしょう。
初めてCalコントロールのメニューを組み立て食事したときの白米の少なさは驚異的でした。全く食ったレベルじゃない!と思えるほどの量でした。
幸い自分にはそれ相応の料理スキルがあるのがここでは大いに救いになっています。
自分の性質上食事は品数が多くないと精神的にも満足できないし、どか食いをしてしまう傾向があるのは判っていたのでそれを乗り越えるメニュー構成を考えています。
ただし、腹持ち、血糖値のコントロール性、体質の改善などの観点から白米を食事の中から抜くことはしません。白米は恐るべき高カロリー食なのですが体にいい点は多いのです。
結果一食自炊するときの基本は、ご飯0.5合程度(200Kcal程度)を基本に、主菜一品(魚中心)、副菜として3〜4品の野菜中心のメニューを作る。それに汁物一品。
副菜は一回の料理で4〜5食分をまとめて作成しそれを小分けに出すことで料理の手間を省く。
ただ食事を楽しみとし、趣味としている人間としては適当な食事で済ませるのは絶対いやなので、作る物は一品一品ちゃんと材料を吟味し、手抜き料理法ではなく本来の正しい手順で出来るだけ料理を行う、と言うことは死守する。
ご飯は基本的に2食に一回一合ずつをコンロでご飯が炊ける専用の土鍋を使用し炊きあげる。白米を研ぐところから初めて、最低限の時間水を吸わせてから炊きあげ、蒸らす。これが大体一時間かかる。白米を研ぐところで料理スタートで1時間以内に全てを終わらせ、ご飯がちょうどいいタイミングで食卓が全てそろう。そういうスケジュール。
料理をするに当たってはこの本が大いに役にたっている。材料別に大体最低3種類ずつのメニューが用意されており、簡単な調理法も全て記載されている。カロリー栄養表示もばっちり。
家庭のおかずのカロリーガイドブック

家庭のおかずのカロリーガイドブック



しかし始めたばかりの時は、食事直後から強烈な飢餓感に襲われ、部屋にいる間中その飢餓感は続いた。寝るのもきつい状態。
何かしていないとそのことで頭が支配されるので、部屋にいる間はずーっとゲームをすることにする。しかも忙しいやつを。
最初2〜3日はかなり飢餓感に襲われました。
ただ、それを乗り越えるとそういう感覚は少しずつ収まり、カロリー調整メニューでも十分な満足感が味わえるようになってきました。
時々不意に飢餓感は襲いかかっては来ますがね。



そうこうしてる間にあっという間に一週間は過ぎ、2回目の精密検査を迎えました。
今回は血液の詳細検査、胸部レントゲン、腹部CT、マスター心電図、眼底検査、食事指導を行いました。
胸部レントゲン、マスター心電図はこれと言った問題なし。
腹部CTでは脂肪肝を指摘。
眼底検査は現時点では全然問題なし。これはかなり安心しました。
食事指導は既にこっちは、仕事柄必要な知識は調べつくし、実行しているので単純な確認程度で終了。

最終てきに担当医とまたいろいろ話をしたんですが、医者的には思っていたよりは全然いい状態。とのこと。
食事療法もきっちり進めているようだし、前回問題だった数値も結構落ちている。前回がよほど悪かったようです。
前回言ったときは血圧なども168/104とか有りえんぐらい高かった。今回は130台/100ぐらいまで落ちていた。
まぁまだ下が高すぎるんですけどね。
あと、医者が指摘してきたのですが、自分はインシュリンがすごいたくさん活発に出ている。しかしながら食事抜いた状態にもかかわらず血糖値は相変わらず高い。なんででしょう?と。
日本人に多い糖尿病の原因は、膵臓の機能低下からくるインシュリン(血糖を分解する成分)が十分に生成されなくなり、けっか血糖が消費しきれず血糖過多になる。というものが主流のようです。
ところが自分の場合は膵臓は元気でインシュリンも大量に出ている。しかしながらどうも今までの生活の積み重ねでインシュリン自体が働きにくい体質になってしまっているようだ、とのこと。このポイントさえ収まれば糖尿病は治まるよ、と。
つまり、食事療法、運動療法をすれば糖尿病自体は完治するだろうとの事なのです。
ただ自分は体質自体が進化してしまってるようで、脂肪や糖などを効率よくため込むシステムを作り上げてしまっているようで、治ったとしても気を抜くとすぐにそういう状況になるだろうから、その維持が大変だろうねとの事。喜んでいいのか悪いのか。

さらに医者は、こうなってくると糖尿より脂肪肝の方が気になると言い出す始末。このまま脂肪肝状態続けたら肝硬変になっちゃうよ、と。こっちも体内脂肪を落としてゆくしかないわけで、結局食事療法、運動療法なのです。
正直運動療法は全く出来ていませんが。基本的にON/OFFしかない人間なので、運動療法に対しては「やる」というスイッチが入っていないようです。




結局今は様子見の状況が延長されており、次回検査で肝臓の状態とか、その他動脈硬化の検査とか、食後血糖値の状態とか、3週間分の食事療法での体長の推移とかを見たいようです。
ちなみに2週間を超えて、体重5K減、血圧134/94、ウエストも結構縮みました。運動したらもっといいんでしょうね。こっちの頭のスイッチがなかなか入らない。

と言うことで、現時点での闘病(?)記録でした。