青空を目指して2

どこまでも続く日々日常。ゲーム・音楽好きのおっさんの半生。日々日常とちょっとだけ思ったことの日記。

ハイスコアガール

去年のこのマンガがすごいの男2位とか。それで買ったわけでもないんだが、一気に3巻まとめて購入。絵もクセが強いし内容も相当癖が強い。このマンガがすごいって毎回癖の強い漫画が選ばれる傾向だよな。マニアックというかひねくれてるというか。
この漫画のマニアックさは、1990年代の格闘ゲーム全盛時代の空気をとてもよく表現しているところにある。あの当時のゲーム文化、そしてそれに没頭していた人間の心理などをとてもリアルに表現している。自分も当時学生でこの格闘ゲームブームを一番満喫していた世代。今でもスーパーストリートファイター2X入荷日のゲームセンターの熱狂ぶりは忘れられない。ゲーセンはゲーマーで足の踏み場もないほど混み合い、ゲームをやるどころかゲームの画面さえ満足に見れないほど。店が締まる0:00までその騒乱は続いた。そんなゲーセンが最も熱かった時代をよく表現している。多分作者がモロにそういう世代の人間なんだろう。この漫画、たぶんそういうゲーム文化についての知識がないと半分も楽しめない。このマンガがすごい言われても、そう言う人たちにしかこの漫画は理解しがたい気がする。ただストーリー自体は割と無難な青春恋愛コメディー。そのへんは素直に読めるかもしれないけど、主人公二人の気持ちのあり方も相当ひねくれているためわかりにくいものがあるかもしれない。ただ少なくても自分はこの主人公の思考ロジックは素直に理解できる。

自分たちはこういう青春を送りたかった、と言えばそうかもしれない。そう言う意味で自分はけっこう面白かった。誰にでもおすすめできる漫画とは思わないが、ゲーメストを読んでゲーセンに通いつめた暗い青春を送った世代の人間にはお勧めだと思う。